少年リンチ殺人(日垣隆著 講談社刊 ISBN:4062097923)

再読。最近少年犯罪は取り上げられてゐないが、別に減少したわけではあるまい。ただ、マスコミが商品としての「鮮度」が低いと判断してゐるだけではないかと邪推。
しかし、非行少年たちの卑劣さもさることながら、大人達の卑劣さはそれを上回る。親や学校の教師達など、「立派な」成人なのだからいつそ実名で筆誅を加へてはいかがか。

また、TVで手抜き建築や詐欺商法とかを取り上げることがあるが、まづ社名を公表することは無いし、彼らの顔にモザイクをかけないこともまた無い。これは社会への警鐘を鳴らす振りをしつつ、実際はその問題の解決をまつたく望んでゐない(少なくともそれに協力する気はない)といふのはうがち過ぎか。