靖国にて。

空模様が怪しいので、傘を片手に靖国まで歩く。通勤時と合はせると毎日一時間前後歩いてゐるわけだが、健康になる気配はない。
参拝を済ませ、食事を済ませようとベンチに向かふ。鳩に自分の昼飯を分けてやつてゐる兄ちやんがゐる。けふは蝉の声がほとんど聞こえなかつたが、鳩がうるさい。
食事を済ませ、ふと横をみると、先程の兄さんは頭が膝につくくらゐに体を折り曲げてゐた。彼も色々辛いのだらうと勝手に同情した。
同情とはいつも勝手なものだからあらためて勝手だといふ必要もないのかも知れないが。