元職場のお姉様方と。

先日依頼されたマツケンサンバのCDを貸すついでに久しぶりに飲まうといふことになつた。場所は御徒町の居酒屋「給食当番」と決まり、定時に上がり御徒町へと急ぐ。
店は北口から行くのだが、私の社会構築主義的まなざしが指し示すままに南口に降りてしまひしばし困惑する。仕方なく北口を目指して歩くが、どうも様子が変である。店がまばらになつてきて、とても目当ての店があるとは思へない。そこで高架を見上げることにした。私が南口から北口に正しく向かつてゐるならば、高架を走る電車は私の見上げる位置で停車する筈である。流石旧帝大法学部出身者は頭のキレが違ふねと、母校の名誉に泥を塗りながら高架を見上げる私の前を電車はむしろ加速しながら通過した。…反対方向に歩いてゐたらしい。
何だかんだで店に辿り着いて、マツケンサンバと杉良の君は人のために死ねるかを渡し、給食もどきをつつきつつ会食。お会ひするのは随分久しぶりだが余りさういふ気はしなかつた。彼女らの職場は色々と難しいことが多いらしく多少の同情を禁じえない。
お土産に揚げパンを貰ひ帰途に着く。一人二本なのだが、私のエンゲル係数の高さに同情したお姉様が自分の分をくれた。