言はんこつちやねえ。

http://news.goo.ne.jp/news/kyodo/shakai/20041215/20041215a4100.html
在日韓国人日本国籍のないことを理由に東京都が管理職試験の受験を拒否したのは憲法に反するとして起こした訴訟の上告審が結審したさうな。
正直訴訟の内容に興味はない。外国人(端的にいふと在日)の公務員を認めた時点で、かういふ訴訟が起こることは時間の問題だつたからだ。
私が興味を抱くのは、当初外国人を公務員にしたところで、管理職にしなければ公権力の行使にはあたらないから*1問題はない、だから一般の公務員に外国人を任用して問題はないといつてゐた連中のことだ。
それを聞いたとき、一生平職員に甘んじる*2在日がどれ程ゐるか、そしてさういふ差別待遇をよしとする「識者」の頭の中身が訝しくて仕方がなかつたが、能天気な連中が無邪気に信じてゐる程在日のプライドは低くなかつたやうである。当たり前か。
これで在日の管理職登用も有りといふことになれば、国Ⅰのキャリア様に在日がなることも許容せねばなるまいて。他人の骨を寄越して拉致被害者の家族をたばかつた挙げ句に経済制裁は宣戦布告とみなすといふ、常に予想の斜め上を行く素敵すぎる国の国民を、かつての私のやうなノンキャリ職員が上司に頂く日も近いのだらうか。素晴らしい未来だ。
もつとも先日の主計官閣下のやうに、日本国籍を持つてゐたとて何処の国の人か疑はしくなるキャリア様は害務省とかにも沢山ゐるやうだから、余り悲観することもないのかもしれない。これ以上悪くなる余地は良くなる余地より小さい筈なのだから。


訴訟を起こした保健師在日韓国人女性の鄭香均さん(54)が、「21世紀の日本に希望が持てる判断を」と訴え、結審した。
つまりかういふことか?

アンニョーン
主計官 さつき・マスゾーウェ・モルゲンターク(東京都国立市 54歳)
「アンニョーン、アンニョーン」と、日本国霞ヶ関ビル街の谷にこだました。
見ると、ハイヤー内のわが省の33才と35才の部下たちに向かつて、大きく手を振つてゐるをぢさんがゐた。
(中略)
帰つた省内で、茶髪の留学帰りのキャリアに囲まれた席で、「僕たち、お隣の国の役人に間違へられたんだよ。すごいでせう。アンニョーン」と、誇らしげな彼らに21世紀を見たやうな気がした。
    ○
   o
   ゜
('A`)


ならば私は19世紀末の日本を郷愁をもつて眺めるとしよう。

*1:何故あたらないのかは私には結局理解できなかつた。

*2:意識的に平職員であり続けることと、制度上の制約で平職員であり続けることは全く異なる。