何とかあがれた。

年度末進行で微妙に修羅場めいてきたが、終電に間に合はせるべく仕事を切り上げる。
タクシー券などを使ふのは私の誓約に反する。ただ定職にありつくことが目的だつたとはいへ、公僕として日本国憲法を遵守するといふ、現憲法の制定過程について学んだことのある者としては実に恥づかしい誓ひを唱へた以上は。
さうはいつてもこの5年で3、4回ほど利用した気がする。情けない限りである。
ああ、さういやまう私は公務員ではないんだつた。
つまらん意地を張つてないで、次からタクシー券はきちんと貰ふことにしよう。