本日の調達品。

たんぽ 1 (少年マガジンコミックス)

たんぽ 1 (少年マガジンコミックス)

つまらない。何といふか、購入した自分に怒りを覚えるやうな類のつまらなさではなく、無感動にさつくりと「つまらない」といつてしまへる、そんな感じ。ある意味実に質が悪い。
扱き下ろすだけではアレなので見るべき点を挙げておくと、「女」と「老女」の描き分けが高橋留美子なみに極端で、どんな美人も年喰つてしまへばけつたくその悪いババアになると暗示してゐるところあたりか。
国家の罠 外務省のラスプーチンと呼ばれて

国家の罠 外務省のラスプーチンと呼ばれて

未読。以前産経で異能の外交官としてその退場を惜しまれた記事が掲載されたのを記憶してゐる。ネット上の評判を見る限りかなり期待できさうだ。榊一郎の作品には、歪んでゐたり作りものだつたり、どこか「壊れた」世界と、自己のありやうに違和感を抱く人物が共通してゐると思ふのは私だけか。
勝手に忖度すると、氏の目には今ここにある世界もさう見えてゐるのではなからうか。
かくいふ私も江藤淳の占領三部作を読んで以降、我が国のありやうについて似たやうな気分を抱いてゐたりするのだが。
遠き曙光 1 - 柱島炎上 (C・NOVELS)

遠き曙光 1 - 柱島炎上 (C・NOVELS)

久しぶりに横山信義の作品を購入した。日本が真珠湾を奇襲する先手を打つて、米国が連合艦隊の泊地を空母で奇襲する話。宣戦布告前に。
真珠湾の「騙し討ち」が日米双方にとつて余りにも不幸な影を現在に至るまで落としてゐることに暗澹とする。仮に奇襲前に間に合つたとして、当初の予定どおり攻撃の三十分前の宣戦布告では、やはり禍根を残したとは思ふがそれでも絶対にやつてはならなかつた失策だ。害務省の関係者は罪万死に値する。今からでは遅きに過ぎるが、名誉剥奪措置をとるべきだらう。
ちなみに当時の在米外交官達は、事務次官になつた者どころか先帝陛下の側近になつた者さへゐる。文字通り正真正銘の「君側の奸」といふ奴である。
これは未だに理解しない人が多いが、我が国には「右翼」といふものは存在しない。祖国に大きな害を為した彼らが天寿を全うできたといふことが何よりの証明であらう*1
水滸伝 17 朱雀の章

水滸伝 17 朱雀の章

いくら小説とはいへ、本当に彼らは支那大陸に棲息するあのイキモノの先人なのだらうか? 余りに違ひ過ぎる気がする。

*1:念のため書いておくが、売国奴を暗殺せよと煽動してゐるわけではない。たださうしない輩が右翼を名乗るのは如何なものかといつてゐるだけである。