帰宅中。

仕事を切り上げたら、既に二時数分前になつてゐた。これで手取りが25万円にいかない自分の境遇が泣けてくる。
タクシーの配車を職場の建物の前で待つてゐると、別フロアの人たちと四月で異動になつた人がやつてきた。皆えらく御機嫌で、不景気な面をしてゐた私に気安く声をかけてくる。こんな時間まで近くで飲んでゐたらしい。今少し肝臓を労つた方がいいと、自分のことを棚に上げてさう思つた。
タクシーが来たので乗り込む。三時前に家に着けるだらうか。