外出。

歯医者の予約があつたため仕方なく外出することに。桜ルート、“Heavens Feel”をクリアしておきたかつたが間に合はなかつた。
冷たい雨の中駅まで歩く。大きめの傘をさしてゐたところで足が湿つていくことは避けられず、体温がそこから奪はれていくやうな感覚に囚はれる。
駅から見た町は雨で灰色に煙つていた。「彩りなくす墨絵の街」といふ初代スケバン刑事のEDテーマの一節をふと思ひ出す。
見てゐて気分が明るくなるわけでも、癒されるわけでもなく、むしろ漠然とした不安をもたらすだけといふのに、私は雨に煙る街を眺めるのは好きだ。その理由はいまだにわからないのだが。