ここまで阿呆だとは思はなんだ。

政治についてはしばらく何もいふまいと思つてゐたのだが。永田「国会で折り紙」寿康が壮大な自爆してゐる光景にも余り食指がそそられなかつたし。

山崎拓氏:A級戦犯分祀 靖国神社に求める

http://www.mainichi-msn.co.jp/seiji/seitou/news/20060221k0000m010025000c.html


 自民党山崎拓前副総裁は20日、ニッポン放送のラジオ番組で、靖国神社A級戦犯分祀(ぶんし)を否定していることについて、「合祀できたものが、なぜ分祀できないのか。(合祀する前は)もともと分祀だった」と述べ、神社側の判断による分祀が望ましいとの見解を示した。女性・女系天皇を認める皇室典範改正については、現状では皇位継承者が少ないとの認識を示した上で、「天皇制がなくならないように、皇室典範を改正しておくことは必要かもしれない」と語った。
ここに一つの篝火があります。別のところからもつてきた火のついた松明をそこに放り込みました。もともとは二つの火だつたのですから分けることが可能な筈です。
エロ拓がいつてゐるのはつまりさういふことである。実のところ水を用いた例へ(大海にバケツ一杯の水を注いだ後で、「さあ、元々は別のものだつたから再び分けてください」といへるか)の方がわかりやすいがあへて火にした。「たまし『ひ』」だからね。
さて。私個人としては、A級戦犯分祀は理論的には可能だと思つてゐる。当の神社が原理的に不可能だといつてゐるのに何を莫迦なといはれるかもしれない。何、簡単なことだ。政府が神道の教義を作り上げてしまへばよいのだ。方向はともかく質的には国家神道への逆戻りだが。
国家が宗教の教義に踏み込む。本来あつてはならないことである。だが国家はそれが必要ならやるだらうし、またやるべきだらう。相手に陰に陽に圧力を加へ、「自発的に」教義を歪曲せしむるが如きは、人々の宗教心に対して非礼かつ卑怯な振る舞ひといふほかない。
そもそもどうせ宗教干渉やるなら、明治期に肉食妻帯戒を勝手に解禁して数多の生臭坊主を転ばせたやうに、まう少し賢いやり方があるだらうに。