本日の調達品。

前巻より更に救ひのない話。皆無とまでは言はないけれども。

「ふふふ。まだ納得していない顔をしているわよ、ベラ。確かに、いまあなたの思っている通り、まだ話していない事情があるわ。でもね。この国ではいつでもだれかがだれかを騙していて、いろんな陰謀が企てられているの。それなのに、だれもが自分だけは騙されていないと思っていたりする。まったくバカバカしい話よ。いったいなにが本当で、なにが偽りなのか、はっきりわかっている人なんて実はひとりもいないんだから。まあ、要するにあたしがなにが言いたいかっていうと、結局のところ、真実は自分で見つけるしかないってこと。わかる?」
わかりません。わかりたくもありません><

「だれだって、死ぬときには本当に自分が望んでいたことがなんだったのかって気づくものよ。そして、だれもが後悔するの。だって、いつでも、本当に望んでいたことっていうのは、すこしも叶えられていないんだもの。だから、もう一度まぶたを開けたときに思うのよ。今度こそ、本当にしたいことをしよう。それまでは、死ぬのはイヤだってね」
ファンタジーとは違ひ死者が甦ることはないこの世界でも、それが真実だといふのならたまらないものがある。