年金手帳を求めて。

以前プータローだつた頃、私は年金を納めてゐなかつた。金がなかつたのだから仕方ない。ただ納めないだけだと督促が五月蝿いからきちんと免除の申請は出した。就職後年金未納問題がワイドショーを賑わせた頃、母から連絡があつた。未納はないかきちんと確認しろと。確認するまでもなく未納だと回答すると怒られた。将来取り分が少なくなるから追納せよと。私が受給年齢に達する頃には少子化の影響で年金制度は既に破綻してゐるか破綻寸前だから一年弱の未納期間は問題とするに値しない、といふより手取り二十万未満*1なのに追納する金なんぞないとごねたのだが結局押し切られた。といふわけで母に十数万円借りて未納期間分の年金掛金を追納した。きちんと届を出してゐたのに微妙に割り増し価格になつてゐてカリカリしたことは記憶してゐる。ここまでが数年前の話。
で、しばらく前から社保庁社保庁以外の公務員も驚く素敵な仕事ぶりのおかげで年金が再び問題になつたわけだが、またしても母から連絡があつた。追納分がきちんと記録されてゐるのか確認せよと。前回同様「どうせ貰ふ頃には破綻してゐるから無問題」と応答したのだが結局押し切られた。「気分の問題だ」と言はれてはどうにもならない。借りた金もまだ返してないし。
といふわけで管轄の社会保険事務所を目指して京浜東北線北浦和に。人身事故の影響もあり着くのが随分遅れた。駅を出て雨の中浦社会保険事務所を目指す。これで「土曜日だからお休みです」とかだつたらどうしてくれようかと思つたのだが開いてゐた。7月中は土日もやつてゐるらしい。エレベーターで3階の国民年金課に。職員は数人しかゐない。これで突合作業進むんかねと思ひはしたが、休日に出て来てゐる彼らに言つても仕方がない。それよりも「客」が全然ゐない。さいたまの人々は自分の記録を確認しようとは思はないのだらうか。私一人なので記録の確認も年金手帳の再交付も呆れるほどスムーズに進んだ。私の年金の記録に不備はないようだ。
とりあへず私個人に被害はなかつたので今回の選挙では年金問題を一切考慮に入れないことにする。さうしないとどこにも投票するあてがなかつたことだし。

*1:呆れたことに数年後の今もそれは変はらない。