女を買ふより

安からうと、久しぶりに二丁目にやつてきた。…正しいが、何か間違へてゐるやうな気がする。何故だ、何故正しさを積み上げてゐる筈なのにかうなるのだ、つて俺は佐脇俊兼か。
そんなことよりノン気なのに二丁目の通りでかういふ日記をダラダラ書いてゐる私はある意味とても侠らしいと思ふ。私が女だつたら惚れてしまひさうだが、生憎私は男だ。
秋の夜風が身に(特に目)にしみるので、そろそろ店に入らう。軍資金は来月の定期代を先程下ろして来たから大丈夫だ<大莫迦