ナベツネ辞任。

巨人の渡辺恒雄オーナーが、明大の一場靖弘投手に対し早めに唾をつけておかうと読売巨人軍が銭をくれてやつてゐたのを暴露されたので辞任するさうな。いや無論御本人は「知らなかつた」とのことだが。政治家だらうと企業人だらうと、ボスは部下の悪業を知らないのが現在の我が国のデフォルトだからどうかう云ふつもりはないが。
何でもさういふ真似は日本学生野球憲章に違背するさうな。産経新聞によると日本学生野球憲章は以下の通り。


第13条 選手又は部員は、いかなる名義によるものであっても、他から選手又は部員であることを理由として支給され又は貸与されるものと認められる学費、生活費その他の金品を受けとることができない。ただし、日本学生野球協会審査室は、本憲章の趣旨に背馳(はいち)しない限り、日本オリンピック委員会から支給され又は貸与されるものにつき、これを承認することができる。
②選手又は部員は、いかなる名義によるものであっても、職業野球団その他のものから、これらとの入団、雇傭その他の契約により、又はその締結を条件として契約金、もしくはこれに準ずるものの前渡し、その他の金品の支給、もしくは貸与を受け、又はその他の利益を受けることができない。
('A`).。o(スポーツ特待生は違反にならないの?)
といふか何を今更カマトトぶつてゐるのか大いに不審である。この一場なる青年が少々やり過ぎて誰かの不興を買つたのかなと邪推してしまふわけだが。
しかしこんなものが辞任の理由になるのなら、新聞の販促に景品をつけてゐることで、とうの昔に読売新聞のトップを退いて然るべきだと思ふのだが。
将来有望な芸人に銭をやつて囲ひこむのと、物で釣つて文章を売り付けるのと、どちらがより卑しいことか容易にわかるだらうに。
若いときに唯物論にかぶれると、ものごとの価値を判断する能力にに支障を来すものなのだらうかと、かつて「赤旗」を真に受けてゐた小中学生だつた自分を省みながらさう思ふ。
NIEといふ運動がある。“Newpaper In Education”の頭文字で、教育に新聞を活用させようといふことらしい。世の中の仕組みに対する理解が浅いであらう子供達に新聞を読ませることは有害でしかないと私は思ふ。
有害ではなく有益だといふなら、それは内容が子供向けでしかないといふことに他ならず、大人が読むべきものではないことになる。少なくとも大人が漫画を読むことがみつともないといふのなら、さういふ新聞を読むことも恥づべきことだらうて。