だから雌車に乗れや(#゜д゜)ゴルァ

タイトルで内容は想像がつくだらうが、通勤中久々に極めて不愉快な出来事があつた。
私は通勤には痴漢電車と名高い埼京線を利用してゐる。痴漢に仕立てあげられる危険を回避するべく、片手は吊り革や鉄棒を掴み、まう片方は文庫本、新聞、携帯電話等何でもいいがとにかく手をふさいでおくのは基本であり、なるべく女性と接触しないやうな位置に立つのが望ましいことはいふまでもない。
で、今回は残念ながら女性の背後に占位することになつた。最悪の展開に内心舌打ちしつつ、それでもトラブルの発生確率を低下させるべく、満員電車の中といふ悪条件下で双方の間隙を広げ、維持することに腐心する。
しかしながらまあ、所詮は女といふべきか、私の新聞が彼女のバッグに当たるのが不快と見え、身じろぎしたりこちらの様子をうかがつたりと落ち着きがない。しまひには私の新聞を手で払ふこともしてみせた。聞こえないやうな小さな罵声とともに。
そんなわけで二十年近く暴力的な用途に使用した記憶のないこの手の使ひ道をしばし検討したり、何か一言二言ぶつけてやらうかと考へたがやめにした。友人知人には、不満があるのに口にしないのは傲慢のなせる業であり改めるべきだと良く忠告されたものだが、話の通じない輩相手には一言だらうと百万言だらうと等しく無意味だと私は信じてゐる。
といふわけで今回も何もしなかつた。痴漢に疑はれたのかもと思つたので顔を少しばかり見たが、多分それはないやうな気がする。痴漢の生態や嗜好なんざ知らんが、痴漢被害経験者には見えなかつた。痴漢にも好みがあるだらうし。
では何だつたかと聞かれても困るが、いいから雌車乗れ雌車といふ結論で良いのではなからうか。朝でも混んでないよ、アレ。