頼藤和寛氏の頃が懐かしい。

産経土曜朝刊の人生相談。相談の内容を面倒だが全文引用する。


 一人娘ががんのために二年ほど前に他界しました。婿(四八)には相続を放棄してもらい、現在大学生と高校生の孫娘たちに相続させました。ところが婿はそれを根にもってか、私に暴言を吐くなど、さまざまな嫌がらせをするようになりました。婿は孫にお小遣いすら渡さないのに、私が孫のために食事や洗濯の世話などをすればするほど、嫌がらせをエスカレートさせます。こんな婿を何とかする方法はないものでしょうか。
       東京都 祖母(73)
貴女が他界すれば済む話です。
いや冗談抜きに。義父母の介護をさせて遺産をやらぬどころか労ひの言葉をかけぬ夫連中が屑なら、婿取りしといて相続放棄させるババアも屑だらう。妻は介護職員ではないし夫は種馬ではない。それをひとつの機能として持つことを期待されてゐても。


さて回答の末尾を引用しよう。

 それで、ぼくは思うんですけど、あなたは少し離れたところからお孫さんたちを見守ってあげるというのはどうでしょう? ちょっと頼りないけど、このお父さんに、もう少し任せてみませんか?
 頼りなくたって、聡明なあなたの娘さんが選んだ男性なんですから、きっといいとこもあるはずです…。この男性を否定することは、娘さんを否定することになってしまうかも…
故頼藤氏は、毒にも薬にもならん回答が欲しいならNHKに相談の手紙を送ればいいといふ、胸のすくやうな啖呵を切つてをられた気がする。あの頃は実に良かつた。
最近昔を懐かしむことが多くなつた。歳なのだらう。