土産漁り。

何でも甥が絵本を求めてゐるらしい。前回帰省した際に姉が絵本をもつて来なかつたことに少し落胆してゐたと母からの情報。まさかあれか、「もじゃもじゃペーター」が気に入つたのか姉上。私とユーモアのセンスがかなり異なる以上、ああいふ本を渡したら二度と絵本を要求してくるまいと踏んでゐたのだが。意外だ。
で、私の部屋には例のキモいこと極まりない性教育の絵本*1と、「本を焼く者はいづれ人を焼くやうになる」と詩人ハイネが喝破した、焚書上等の反日戦士土橋悦子の絵本*2しかない。自分の血縁だからとか以前に、児童虐待は許すべからざる罪であるからして、皇国の未来を担ふべき小国民にこのやうな書を与へるのは論外である。
といふわけでどんな本がいいのかと聞くことにした。車が載つてゐる絵本だといふ。それも普通の乗用車ではなく作業用とか特殊自動車が好きらしい。2才にもならぬうちからモテルートから外れさうなそのチョイスは正直どうなのよ。悪いこと言はないからお姉ちやんが上と下の口から涎流すやうなスゥパァカーが載つてゐるのを選ぶべきだと思ふよ叔父さんは。
とは思つたがのつけから相手が指定したのとかけ離れたモノを贈る度胸は私にはない。仕方がないので通勤の際書店を回つたがそれらしきものは見つからなかつた。ここまでが先週の話。
で、池袋に。ここなら大型書店が幾つもあるから大丈夫だらう。まづ西武書籍館にて絵本を探す。「かちかち山」を発見。立ち読みして内容を確認。狸に騙された爺様が狸汁と偽つた婆様の汁物を喰ふ展開になつてゐるものを選んで購入決定。狸が兎に懲らしめられて改心するやうなヌルい展開の絵本を我が甥に与へてスポイルするなど思ひも寄らぬことである。あと希望の品を適当に二冊。二冊とも千円前後する。こんなに薄くてエロ同人誌より高い価格設定は許されてよいものなのか。
次に先日出産したといふ友人*3の出産祝ひを探しに小田急ハルクを目指す。駅前をうろついて見つからないのでY氏に電話をかけて聞く。…新宿だつた。
新宿の小田急ハルクに着いた。目指すは中二階、馬具売場である。私の空間認識能力をもつてすれば容易いことである。二十分かかつたが。とりあへず鞭を購入。ブーツも購入したかつたが、足のサイズも知らないし女物のブーツを購入してどこの変態かと思はれるのもアレなので断念。
その後職場で数時間書類整理をして撤収。これで三連休も終りか。どこか空しいな。

*1:http://d.hatena.ne.jp/ryokusai/20050313#p2

*2:http://d.hatena.ne.jp/ryokusai/20050722#p1

*3:私は男女間の友情の存在を信じないが、彼女との関係を説明できる適当な言葉を探すのが面倒なので便宜上かう呼称する。