これがマリーシアといふやつですか。

9日の産経スポーツ面から。公式サイトのBBSが縦読み職人の発表会になつてゐるらしいプロボクサー、亀ビッグマウス”興毅氏の試合について。


 相手をのぞき込むようにがっちりと両腕でガードを固め、パンチを浴びてもお構いなしにひたすら前へ。ジャブは放たずに、いきなり左を振り回す。まさに型破りな「亀田家流」ボクシング。最後はローブローを主張し、動きを止めた相手に、強引なまでの左ボディーを打ち込みリングに沈めた。「恐怖心植え付けたんとちゃうか。まあ、あいつもようがんばったわ」。試合後も涼しい顔だ。
…チンピラ?

 ボウチャン陣営トレーナー(トランクスの股間部分に残ったグローブのあとを指して)「地元びいきはあるけど、ここまでひどいのは初めてだ」
キーワード「ローブロー」で眺めてみると、「確かにローブローだが、レフェリーが反則とつてないのでケンチャナヨ」的な意見が結構存在してゐて驚いた。我が国のボクシングは日韓W杯において十二人で戦つた太極戦士を激賞した某半島国家と同様のフェアプレーの精神に満ちてゐるらしい。君らそんなにキムチ好きか。私も好きだ。
さて、この「レフェリーが反則とつてないのでケンチャナヨ」といふ思考だが、「法に触れなければ何をやつても良い」(大意)といふ、某100億稼ぐ仕事術の人が口にした哲学よりむしろ、「法に触れてゐても司法機関に違法だと認められなければ良い(つまり見つからなければ良い)」といふ彼の実際の行為に近い。白井駿の加工理論だつたつけか、犯罪は行為そのものではなく、司法機関がその行為を犯罪だと認定するから成立するといふ説があるが、その実践といつてよいかもしれない。
そんな新宿や渋谷で春を売る女学生と大差ない法意識については別に何もいふ気はない(いつても聞かないだらうし)。だが、ルール無用のストリートファイトや生命をやりとりする戦場ぢやあるまいし、一対一(二対一か?)のスポーツの試合で金玉打つのは男としてどうなのよそこんとこ。
結論。「私はマリーシアよりエレイシア(フランス出身、カレー好き)の方が好きだ」。ええ、ただこれを書きたいがために上に興味もないことを長々と書いた(そのくせタイトルにあるマリーシアについては何も書いてゐない)のですがそれが何か? いつものことですが。
ちなみにエレイシアさんよりナイチチのブラコンと弓塚さつきの方が好きです、はい。