同窓会。

といふわけで同窓会。仙台駅構内の居酒屋「我や」にて。開始時間(何と午後四時半だ)にわづかに遅れて到着。店には既にN、T、Yの各氏が着いてゐた。とりあへずチェコ留学から凱旋帰国してきたN氏の無事を祝ひ乾杯。
三十分ほど飲み食ひしてゐると今回の幹事であるT氏が到着。氏が応援してゐたベガルタ仙台は敗北したらしい。さういへばベガルタ仙台の前身たるブランメル仙台が勝つたら金利が上がるといふ唄ひ文句の定期預金があつたが結局あれの金利は上がつたことあるんだらうか。S先生を待ちながら先生の訳した本をY氏に見せて貰ふ。「お買い上げありがとうございます」云々との先生の直筆入り。吹いた。
さらに飲み食ひを続け、全て出尽くした頃にS先生が到着。ドリンクもラストオーダーだつたが、改めて仕切り直しといふことで店には一時間延長してもらつた。にしても先生とはかれこれ五年以上お会ひしてなかつたが、驚くほど老けてない。アンチエイジングか何かか。
チェコでまともな日本料理を食べたければウィーンに行くしかない(別の国ぢやねえか)、だから吉野家は受ける筈だとか、チェコの服は高いからユニクロのニーズはある筈とN氏。S先生はアメリカでは日本の質の良い文具(といつてもブランド物といふわけではなく日本の文房具屋に普通に置いてある品)の需要は結構あると話す。かういふ話を聞いてもビジネスマンではない私には猫に小判だつたり。ふと気付くとT氏が煙草を喫んでゐる。はて、ブログでは禁煙を宣言して続けてゐた筈だがと問ふと、色々ストレスフルなことがあつて禁煙を解禁したとのこと。それはお気の毒な、といふわけで私も煙草を彼から頂戴して喫む。何が「といふわけで」なのかさつぱりわからないが。
明日も仕事だといふT氏を見送るため店を移る。S先生はT氏を見送りにホームまで行つた。お土産まで持つて。できた方である。私はその間ガーリックトーストを酒で流し込んでゐた。全然出来てゐない。友達甲斐以前の問題である。
S先生が戻つてこられてしばらくしてから先生の案内で別の店に移動。オサレなカウンターのバーで飲む。この時点で私はすでにぐでんぐでんになつてゐて、酒やつまみの味が良く分からなくなつてゐる。即ち美味いか不味いかである。素面のときと変はつてなかつた。
N氏から私と同じ出身高校のUといふ男を知らないかときた。何でもチェコで親しくなつたらしい。記憶にある名前だと思つてゐると、双子で今教師をやつてゐるといふ。候補者は一人に絞られた。私からもN氏に聞き返す。その男は歌ひながらオルガンを弾くといふ教職の試験で、演奏に詰まつて仕方がないからアカペラで歌つて試験官を唖然とさせた豪の者ではないかと。二人で破顔一笑して何故か握手。何と世間は狭いものかと笑ふ。いや、富山で同じ日々を過ごした別の男が、それぞれ仙台とチェコで同じ男と友誼を結んだわけだから広いのか。ともかく奇縁に驚く。ああ、この日記U氏には内聞に願ひます>N氏
後現時点で、そして酒席で口にすべきでないことをT氏やY氏に愚痴つたりした気がする。どうもアルコールの摂取量が限度を越えるとさうなるらしい。悪いことをした。
宴がはねた後はY氏がとつてくれたホテルに投宿。ベッドで眠れるのは久しぶりだ。