続き。

フライデー見れなかつたと愚痴つた日にid:kwkt氏から再度コメントを頂いた。つくづく親切な方で頭が下がる。


# kwkt 『上記コメントの件について触れられている番組があります。よろしければどうぞ。
http://www.videonews.com/marugeki/269newmarugeki.html
といふ訳で見てみた。プレビューの5分目辺りから。

2月27日だつたですけれどもご本人と会つたときにですね、もう開口一番実は私違ふんですと、殺さうと思つて殺したわけではありませんと、強姦するために被害者宅に行つたわけではないと、あるいはあのー小さなお子さんも亡くなつてるんですけれども、そのお子さんについても殺すつもりはなかつたと
( ´_ゝ`)
11分辺りから一審二審の認定事実と鑑定書が全く矛盾する旨の発言があつた*1。うちのネット環境ではプレビューすら途切れ途切れでまともに見ることができないため有料の本編を見る気には到底なれなかつたので、安田弁護士の鑑定書についての主張を全く見てゐないことを前提に話をすすめる。
さて、本件の事案について、二審の判決文は裁判所のサイトで見ることができる。
http://www.courts.go.jp/search/jhsp0030?action_id=dspDetail&hanreiSrchKbn=01&hanreiNo=3862&hanreiKbn=03

事件番号 平成12(う)66
事件名 殺人,強姦致死,窃盗被告
裁判年月日 平成14年03月14日
裁判所名・部 広島高等裁判所
殺害された本村弥生氏については殺人と死体損壊ではなく強姦致死になつてゐる。いいのかそれで。
ちなみに判決全文はこちら。
http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/DB35ABFE0BC4594249256BB200385F3D.pdf
裁判で認定された事実について、最初のところのみ引用する。全文はリンク先で見て欲しい。

第2 本件は,現判示のとおり,当時少年であった被告人が,山口県光市所在のアパートにおいて,主婦A(当時23歳。以下「被害者」という。)を強姦しようとしたが,激しく抵抗されたため,被害者を殺害した上で姦淫しようと決意し,被害者の頚部を両手で強く締め付け,窒息死させて殺害した上,姦淫し,その後,同所において,B(当時生後11か月。以下「被害児」という。)が激しく泣き続けたため,その殺害を決意し,被害児を床に叩きつけるなどした上,首に紐を巻いて締め付け,被害児を窒息死させて殺害し,さらに,その後,同所において,被害者管理の現金等在中の財布1個を窃取した,という事案である。
キーボード叩いてゐて鬱になつてきた。とにかくこれが裁判所が認定した事実。で、安田弁護士によるとこの「事実」と鑑定書が矛盾するとのことである。私はその主張を見てゐないので当否はおかざるを得ないが、鑑定書に基づき安田弁護士が主張する事実がこれである。

二度もこんな画像を貼る時点で私の品性の下劣さも知れようといふものだが貼らざるを得ない。
改めて再度コメントを頂いたid:kwkt氏に申し上げると、鑑定書から裁判で認定された「事実」が導出されないとしたら大問題で、当然差戻し等を行ひ審理を尽くすべきことはいふまでもない。しかしながら、鑑定書から導出される「事実」がこの画像にあるやうなものであると認められる余地は仮にこれが「真実」だつたとしても皆無に近いから、法廷戦術としては他にやりやうはなかつたのかといふのが以前のエントリで私が主張したことである*2
ちなみにmixiには安田弁護士の事務所でスタッフをしてゐるらしい人がゐるのだが、本件の安田弁護士の主張について明確なコメントはしてゐない。その日記にコメントをつけるお仲間も突つ込んではゐないやうである。これではあんたらが一般の人々の支持を得られんのは当然だらうよ、といふのが私の素直な感想。


しかし長々と書いた割にはコメントを頂いたid:kwkt氏に応答できてゐるかさつぱり自信が持てない内容になつた。
我ながら文才ないな。仕方がないからアニメ見てから寝るか。

*1:そしてその内容に入るところでBGMが流れる。残りはプレビューでなく本編でといふことか。商売うまいね、どうも。

*2:一応付け加へておくと、弁論期日に欠席したことについて私は余り批判するつもりはない。被害者遺族にとつてはたまつたものではなからうし、結果として失敗に終つたことから肯定的に見るつもりもないけれど。